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久保 勝規; 堀田 貴嗣
Physica B; Condensed Matter, 378-380, p.1081 - 1082, 2006/05
被引用回数:4 パーセンタイル:22.72(Physics, Condensed Matter)電子系における多極子秩序を微視的観点から明らかにするために、われわれは-結合描像に基づいたモデルを、単純立方格子,体心立方格子,面心立方格子の3種類の格子の場合について解析した。このモデルは、結合を介した跳び移り積分を持つが、われわれはそのに関する2次摂動論を用いて、それぞれの格子における有効モデルを導出した。さらに、それらの有効モデルに対して平均場近似を適用し、単純立方格子では反強四極子転移、面心立方格子では反強八極子転移、面心立方格子では縦型の三重変調八極子転移が起こることがわかった。
久保 勝規; 堀田 貴嗣
Physical Review B, 72(14), p.144401_1 - 144401_12, 2005/10
被引用回数:30 パーセンタイル:72.75(Materials Science, Multidisciplinary)電子系の多極子秩序を格子構造に着目し、微視的な観点から調べた。そのために、まず-結合描像に基づいて、単純立方格子,体心立方格子,面心立方格子上の強束縛モデルを構築した。次に、これらのモデルの強結合極限での有効モデルを、電子の跳び移り積分に対する2次摂動論によって導出した。これらの有効モデルに対して平均場近似を適用した結果、格子構造に依存して異なる多極子秩序状態が実現することがわかった。単純立方格子ではの反強四極子転移がある温度で起こり、さらに低温で強磁性転移が起こる。体心立方格子ではの反強八極子転移が最初に起こり、さらに強磁性転移が起こる。面心立方格子では縦型の三重変調したの八極子転移が起こる。
久保 勝規; 堀田 貴嗣
Physical Review B, 72(13), p.132411_1 - 132411_4, 2005/10
被引用回数:37 パーセンタイル:77.53(Materials Science, Multidisciplinary)NpOの八極子秩序の起源を探るために、ネプツニウムの軌道と酸素の軌道から構成される微視的なモデルを提案する。このモデルの多極子秩序の可能性を調べるために、われわれは-軌道間の跳び移り積分に対する4次摂動論を用いて、有効多極子相互作用モデルを導出した。この有効モデルを数値的に解析した結果、反強八極子秩序が起こる傾向を見いだした。
徳永 陽; 本間 佳哉*; 神戸 振作; 青木 大*; 酒井 宏典; 山本 悦嗣; 中村 彰夫; 塩川 佳伸; Walstedt, R. E.; 安岡 弘志
Physica B; Condensed Matter, 359-361, p.1096 - 1098, 2005/04
被引用回数:7 パーセンタイル:33.74(Physics, Condensed Matter)NpOの低温で出現する奇妙な秩序相は発見から半世紀たった今でもその本質的な解明にはいたっていない。われわれはこの低温秩序相の本質を明らかにするため、世界で最初のNMR測定を行った。その結果、O-NMRスペクトルの温度依存性から、この秩序相では微視的な環境の異なる2つの酸素サイトが出現していることがわかった。このことはNpOの秩序相において対称性の低下が引き起こされていることを明らかにしたものである。
徳永 陽; 本間 佳哉*; 神戸 振作; 青木 大*; 酒井 宏典; 山本 悦嗣; 中村 彰夫; 塩川 佳伸; Walstedt, R. E.; 安岡 弘志
Physical Review Letters, 94(13), p.137209_1 - 137209_4, 2005/04
被引用回数:78 パーセンタイル:90.06(Physics, Multidisciplinary)NpOの低温での相転移は、比熱に大きな跳びが観測されるにもかかわらず、明確な磁気双極子モーメントが存在しないことから、その秩序変数は長い間謎であった。ところが最近、この秩序相が八重極モーメントによる新しい秩序状態である可能性が指摘され注目を集めている。そこで本研究では、この秩序相の起源を明らかにすべくNpOにおけるNMR測定を行った。その結果、秩序相において2つの異なる酸素サイトが出現すること、さらにこのとき観測される特異な超微細磁場が、縦triple-q型反強四極子構造を反映した磁場誘起反強磁性モーメントによるものであることを示した。これらの結果は共鳴X線散乱の結果ともよく一致しており、この系における縦triple-q型多極子秩序の存在を微視的観点から強く支持するものである。
梶本 亮一; 吉澤 英樹*; 川崎 隆一*; 野田 耕平*; 桑原 英樹*
Journal of the Physical Society of Japan, 74(1), p.502 - 503, 2005/01
被引用回数:2 パーセンタイル:19.73(Physics, Multidisciplinary)NdSrMnOにおけるC型反強磁性スピン波の分散関係を中性子散乱実験によって決定した。スピン交換相互作用は大きな異方性を示し、d軌道が軸方向に整列した軌道秩序状態が形成されているためと解釈できる。軸方向の交換相互作用はかなり大きく、強磁性金属相での値と同程度である。このことは軌道秩序方向に沿って有限の電荷のホッピングが存在することを示唆する。
大山 研司*; 金子 耕士; 鬼丸 孝博*; 東方 綾*; 石本 賢一*; 小野寺 秀也*; 山口 泰男*
Journal of the Physical Society of Japan, 72(12), p.3303 - 3304, 2003/12
被引用回数:6 パーセンタイル:42.96(Physics, Multidisciplinary)本研究では、反強磁性体CeBCの磁気構造を調べた。2.2Kにおける単結晶中性子回折実験の結果から、CeBCの磁気構造は、伝播ベクトル=( ') (=0.161, '=0.100)で表される長周期型の磁気構造であることを明らかにした。この結果から、CeBCの面内の結合が基本的に強磁性的であることがわかった。これは、一連のRBC化合物の内、長周期磁気構造を示すR=Tb, Ho, Erでは、どれも面内反強磁性結合となっていることと大きく異なっている。一方で、周期性に関しては、R=Ce, Tb, Ho, Erの間で系統性が見られる。CeBCでは長周期構造が実現している3者とは格子定数が大きく異なっていることから、他の化合物とは異なる環境下に置かれていると考えられる。
松田 達磨; 目時 直人; 芳賀 芳範; 池田 修悟; 大久保 智幸*; 杉山 清寛*; 中村 仁子*; 金道 浩一*; 金子 耕士; 中村 彰夫; et al.
Journal of the Physical Society of Japan, 72(1), p.122 - 130, 2003/01
被引用回数:11 パーセンタイル:57.12(Physics, Multidisciplinary)われわれは、UCrSiの単結晶育成を初めて行なった。この物質について、温度約210K において高温の正方晶から三斜晶への構造相転移を示すことを明らかにした。また中性子回折実験によって低温における磁気構造を決定した。低温高磁場磁化測定ではメタ磁性転移が11.4Tで起きることを明らかにし、比熱測定からは電子比熱係数が約80mJ/Kmolと比較的重い電子系化合物であることを明らかにした。
上田 和夫; 堀田 貴嗣
JAERI-Review 2002-037, 31 Pages, 2002/12
重い電子系や遷移金属酸化物などの強相関f-あるいはd-電子系は、物性物理学における新しい現象の源泉になっている。最近、こうした従来の常識では理解できない新しい現象の背後に、f-あるいはd-電子の持つ軌道の自由度が重要な働きをしているのではないかということが、これまでになく深く認識されるようになってきた。今回のワークショップでは、この分野で活発な研究を展開されている人たちにお集まりいただき、自由に意見交換して今後の研究活動の芽を育てることを目的とした。じっさいワークショップでは多くの興味深い成果が発表され活発な議論が展開されたが、この報告集によってその一端をお伝えすることが出来れば幸いである。
堀田 貴嗣; Dagotto, E.*
Physica B; Condensed Matter, 312-313(1-4), p.700 - 702, 2002/03
被引用回数:2 パーセンタイル:14.62(Physics, Condensed Matter)遷移金属酸化物の複雑なスピン・電荷構造を理解するために、軌道自由度の役割を議論する。マンガン酸化物に対しては、強磁性相における対角線方向の電荷ストライプ構造が、反強的な軌道秩序によって誘起されることを示す。一方、ルテニウム酸化物に対しては、新奇な軌道秩序がG-タイプ反強磁性相の安定化に本質的に重要であることを見い出したが、この軌道秩序は、最近X線吸収によって観測された奇妙なホール分布をうまく説明する。
堀田 貴嗣; Dagotto, E.*
Physical Review Letters, 88(1), p.017201_1 - 017201_4, 2002/01
被引用回数:80 パーセンタイル:89.97(Physics, Multidisciplinary)単層ルテニウム酸化物の磁気的性質を理解するために、軌道自由度の果たす役割を議論する。CaRuOの反強磁性相に対し、X線吸収の実験において、 軌道には0.5個のホールが存在し、一方、及び 軌道には1.5個のホールが含まれることが報告されている。このホール数分布は、単純な結晶場の議論からは理解できないが、クーロン相互作用と電子格子相互作用の協調によって生じる新しい軌道秩序構造によって説明される。加えて、ここで示される豊富な相図は、ルテニウム酸化物における大きな磁気抵抗効果の可能性を示唆し、新しい強磁性軌道秩序相の存在も予言する。
小池 良浩*; 目時 直人; 木村 憲彰*; 山本 悦嗣; 芳賀 芳範; 大貫 惇睦*; 前沢 邦彦*
Physica B; Condensed Matter, 259-261, p.662 - 663, 1999/00
被引用回数:3 パーセンタイル:22.8(Physics, Condensed Matter)重い電子系超伝導体UPtは5Kで、数百程度のスピン相関を持つ反強磁性に転移することが中性子散乱等によって示されているが、NMRや比熱等の実験ではその温度で異常は観察されず、ダイナミカルに揺らいでいる秩序状態ではないかと考えられていた。また超低温における比熱、熱膨張率の実験では20mK近傍で異常が観察され磁気転移の可能性が示唆されていた。そこで、UPtの反強磁性秩序について超低温での中性子散乱実験を行った。(0.501)反強磁性ピークの温度変化をmKの領域まで観察したところ、高温では5Kから300程度のスピン相関を持つ反強磁性状態ピークが観察され、さらに50mK以下で磁気ピークがシャープになり20mKで、resolution limitの反強磁性ピークが観察された。このことは20mKでスピンの反強磁性相関がlong rangeになっていることを示している。
小池 良浩*; 目時 直人; 木村 憲彰*; 山本 悦嗣; 芳賀 芳範; 大貫 惇睦*; 前沢 邦彦*
Journal of the Physical Society of Japan, 67(4), p.1142 - 1145, 1998/04
被引用回数:24 パーセンタイル:85.82(Physics, Multidisciplinary)重い電子系超伝導体UPtは5Kで、数百程度のスピン相関を持つ反強磁性に転移することが中性子散乱等によって示されているが、NMRや比熱等の実験ではこの温度で異常は観察されず、ダイナミカルに揺らいでいる秩序状態ではないかと考えられていた。また超低温における比熱、熱膨張率の実験では20mK近傍で異常が観察され磁気転移の可能性が示唆されていた。そこで、UPtの反強磁性秩序について超低温での中性子散乱実験を行った。(0.501)反強磁性ピークの温度変化をmKの領域まで観察したところ、高温では5Kから300程度のスピン相関を持つ反強磁性状態ピークが観察され、さらに50mK以下で磁気ピークがシャープになり20mKで、resolution limitの反強磁性ピークが観察された。このことは20mKで長距離反強磁性状態に転移したことを意味する。
星屋 泰二; 島川 聡司; 市橋 芳徳; 西川 雅弘*
Journal of Nuclear Materials, 191-194, p.1070 - 1074, 1992/00
被引用回数:10 パーセンタイル:67.74(Materials Science, Multidisciplinary)TiNi形状記憶合金の形状記憶特性を利用した原子力関連機器分野への応用開発が進められているが、形状記憶合金に及ぼす中性子照射の影響については明らかではない。照射環境下におけるTiNi形状記憶合金の使用条件を見出すため、3種類のTiNi形状記憶合金を様々な中性子フルエンス条件下で照射し、照射後等温・等時焼鈍後の電気抵抗測定を実施して、変態特性を調べた。さらに照射後の変形挙動を明らかにするために低温引張試験を行った。照射温度が520Kの場合、損傷量にかかわらずM温度の変化は小さく、未照射材のM温度に殆ど一致した。また323Kで照射すると、M温度は急激に低下したが照射後に523Kで焼鈍すると、照射前の変態温度に回復した。この回復温度は極めて低いHomologous温度(T/Tm;Tm融点)0.33に相当する。これら形状記憶合金特有の照射効果は照射下の規則-不規則変態に関する検討結果によって説明出来る。
星屋 泰二; 高田 文樹; 近江 正男; 後藤 一郎; 安藤 弘栄
日本金属学会誌, 56(5), p.502 - 508, 1992/00
二種類の照射温度(323及び520K)で最大速中性子フルエンス10mまで中性子照射し、さらに照射後に523K以上の温度で焼鈍したTi-Ni系形状記憶合金の変態特性及び変形挙動を電気抵抗測定及び引張試験によって調べた。323Kで照射した場合、照射の影響は大きく、Ti-Ni系合金のM温度は、10dpa以上の損傷で急激に低下した。520Kで照射した場合、M温度低下は小さく、損傷の影響は極めて小さかった。Ti-Ni系形状記憶合金の照射下状態は二つの相反過程、すなわち不規則化と規則化からなる。この合金では、520K照射によって、空孔などの欠陥移動が熱振動で助長され、規則化が不規則化よりも優勢になるため、損傷回復現象が起こる。照射下の規則-不規則化理論を用いて、この現象を温度、損傷及び損傷率の関連から説明し、損傷回復現象が起こるしきい温度が520Kであることを明らかにした。
星屋 泰二; 田昭 治*; 安藤 弘栄
日本金属学会誌, 56(7), p.741 - 746, 1992/00
中性子照射したTi-Ni系形状記憶合金の673K以下の温度における高温変形挙動さらには照射後に473,523,573Kで焼鈍した際の変形挙動を引張試験及び硬度試験を用いて調べた。中性子照射によって照射誘起超弾性など特異な変形挙動が生じた。これらは523K以上の温度における照射後焼鈍によって完全に回復した。この原因としては、照射によって生成した空孔などの欠陥移動が熱振動で助長され規則化過程を促進するためである。照射中のTi-Ni系形状記憶合金では、二つの相反する過程が競合して起きる。すなわち、照射誘起不規則と空孔移動によって促進される規則化である。これらの過程は照射温度と照射フルエンスに依存する。
永澤 耿*; 喜田 和枝*; 森井 幸生; 渕崎 員弘; 片野 進; 舩橋 達; H.R.Child*
Mater. Trans. JIM, 32(11), p.1011 - 1016, 1991/00
被引用回数:4 パーセンタイル:47.83(Materials Science, Multidisciplinary)Heusler型結晶構造をもつ相AuCuZn合金について(H2/3,K2/3,L4/3)と(H2/3,K2/3,L4/3)の逆格子点にあわられるピーク状の回折ピークをX線と中性子を用いて調べた。このピークは不完全規則B相において、670KでHensler型規則構造へと変態する際の規則化を担う空孔が、ある種の規則配列をしたために起こることが判明した。この空孔は急冷処理によってHeusler型構造の中に凍結されると、ピーク状回折異常をもたらし、その後の昇温により空孔がなくなると、回折異常も消滅する。[111]LA、[112]TAフォノン分散関係の特徴も以上の結論を支持している。
横川 三津夫
日本機械学会論文集,B, 56(524), p.1062 - 1065, 1990/04
逐次過大緩和法(SOR法)は、連立一次方程式を解く反復解法のことつであり、多くのプログラムで使われている。この解法は、ベクトル計算機の出現以降、hyperplane法やred-black法に買き換えられ、計算の高速化がなされた。本報告では、SOR法を並列ベクトル計算するための4-color法について、Alliant FX/8上での数値実験の結果について述べる。また、natural法、red-black法との比較を行い、4-color法の有効性について示す。
星屋 泰二; 田昭 治*; 伊藤 治彦; 伊丹 宏治; 高村 三郎
Proceedings of International Conference on Martensitic Transformations, p.685 - 690, 1986/00
優れた機能性を有するため原子力分野において様々な応用が期待されるTiNi形状記憶合金は、中性子照射等の照射特性が明らかでないことから、実用に供された例は少ない。原研JMTRでは初めてTiNi合金の中性子照射実験を行ない、新たに開発した遠隔操作型電気抵抗測定装置を用いて得られた電気抵抗測定及び低温引張試験データをもとにTiNi合金の変態特性や変形挙動に及ぼす中性子照射の影響を調べた。その結果、(1)変態点(Ms点)が照射と共に80K以下に低下した。 またマルテンサイト変態の前駆状態に対応する変態点(M's点)はMs点に比べ照射により受ける影響は少ない。(2)応力-歪線図から、破断応力及び破断歪は大きく変化し、1300~1700MPa,6~8%を示した。(3)形状記憶効果は、照射により示さなくなったが、530Kの焼鈍で回復した。以上のことから形状記憶合金の照射に対する感受性の大きさは、照射により生成した不規則領域が影響している。
依田 修; 栗山 将; 小田島 晟*
Journal of Applied Physics, 49(11), p.5468 - 5472, 1978/00
被引用回数:17大量の線照射によって非晶化したポリエチレンの分子間短距離秩序性をX線散漫散乱の解析により検討した。動経分布関数の計算から、非晶ポリエチレン中には分子間に20程度の秩序が明らかになった。線照射量、照射雰囲気、熱処理等の条件による秩序性の変化について検討した。